新着情報

企業年金の成績開示、審議会で了承

厚生労働省は、企業年金の運用成績などを他社と比較できる形で開示する案を24日の社会保障審議会で示し、大筋で了承された。同省が各年金の成績を取りまとめ、一般に開示する方向。比較しやすくすることで、加入者の利益につなげる効果を期待する。24年末までに、開示項目や開示方法を含めて結論を得る。


今年度新入社員 「チャンスがあれば転職」過去最高

東京商工会議所は22日、同商議所の新入社員研修受講者に実施した調査結果を発表した。就職先でいつまで働きたいかという問に対する「チャンスがあれば転職」との回答は26.4%で「定年まで働きたい」の21.1%を上回り、記録上過去最高となった。就職活動が「順調だった」「ほぼ順調だった」との回答の合計は62.6%で、コロナ禍以降最高となった。


国保など保険料への金融所得の反映を検討開始

厚生労働省は25日、自民党プロジェクトチームの会合で国民健康保険や後期高齢者医療制度、介護保険の保険料算定に株式の配当などの金融所得を反映する仕組みの検討案を示した。現状の確定申告しなければ保険料が減る仕組みに不公平との指摘があり、政府は28年度までに是正について検討するとしている確定申告していない金融所得の把握方法として、金融機関が国税庁に提出する書類の活用などが挙がっている。健康保険の保険料算定に反映するかも、今後、検討課題にのぼる可能性がある。


入管法改正案が審議入り

「育成就労」制度の創設を盛り込んだ出入国管理・難民認定法などの改正案が16日、衆院本会議で審議入りした。今国会での成立を目指す。外国人技能実習制度に代わる仕組みである「育成就労」では、技能実習で原則禁止されていた転職が、1~2年働けば認められ、3年間の育成期間を経て、長期就労が可能な「特定技能」への移行を促す。


派遣時給 4カ月ぶり過去最高値更新

人材サービス大手エン・ジャパンは17日、3月の派遣社員の募集時平均時給を発表した。三大都市圏で1,696円(前年同月比2.7%増)で、過去最高を4カ月ぶりに更新し、19カ月連続で前年を上回る結果となった。求人は特にIT関連で増加しており、時給水準の押上げにつながっている。一方、医療・介護系は人手不足が深刻ながら時給は前年同月比0.1%増と伸び悩んでいる。


中小企業賃上げ率 半数が目標下回る

帝国データバンクは18日、2024年度賃上げ実績等に関するアンケート結果を公表した(回答企業の9割弱は中小企業)。8割近くが企業が賃上げを行うとした一方、3社に2社は連合が目標とした「賃上げ率5%」を下回った。大企業と中小企業との間での給与格差が拡大する懸念が強まっている。


実質賃金23カ月連続減少

厚生労働省が8日に発表した2月の毎月勤労統計調査(速報)によると、1人当たり名目賃金(現金給与総額)は前年同月比1.8%増となった一方で、1人当たり実質賃金(物価による影響を考慮した賃金)は前年同月比1.3%減となった。23カ月連続の減少となる。


マイナ保険証利用促進 医療機関へ最大20万円

武見敬三厚生労働大臣は9日、マイナ保険証の利用を増やした医療機関に最大20万円支給する方針を明らかにした。5~7月を集中取組月間とし、この間に利用者数を増やした診療所には最大10万円、病院には同20万円を支給する。マイナ保険証の利用率は3月時点で3.47%と低迷している。


基礎年金の保険料納付期間延長等を試算

厚生労働省は、今年の財政検証で年金制度改革に向けた各種試算を行う。基礎年金の保険料納付期間を45年に延長した場合や、在職老齢年金制度を緩和・廃止した場合の影響を試算する。また、マクロ経済スライドについて、基礎年金での抑制期間を見直した場合の影響等も試算する。試算を踏まえて年末までに改革案をまとめ、2025年通常国会への関連法案提出を目指す。


2月の有効求人倍率は1.26倍

厚生労働省の29日の発表によると、2月の有効求人倍率(季節調整値)は1.26倍(前月比0.01ポイント減)だった。製造業などで物価高による収益悪化から求人を控える傾向が続き、3カ月ぶりの低下となった。


特定技能外国人の受入れ バス・タクシー・トラックも対象に

政府は29日の閣議決定で、特定技能制度の運用に関する基本方針の一部変更により、在留資格「特定技能1号」の対象に自動車運送事業、鉄道、林業、木材産業の4分野を追加することを決定した。今夏から段階的に受入れを始める。これにより、特定技能1号の対象は計16分野となる。


子育て支援金負担の政府試算 被保険者1人当たり月800円

こども家庭庁は29日、国民1人当たりの子育て支援金の負担額(2028年度時点)の見込み額を月450円と公表した。被保険者1人当たりの額は、協会けんぽが700円、健保組合が850円、共済組合が950円で被用者保険では800円(いずれも労使折半後の額)。これは平均の額で、民間試算によると、年収500万円の人は月平均833円、年収1,000万円の人は月平均1,667円。


訪問介護「特定技能」も可能に

現在、「介護」の在留資格者と「EPA介護福祉士」に限っている外国人の訪問介護への従事について、制限を緩和する案を厚生労働省が22日の検討会で示し、了承された。介護職員初任者研修の修了等を要件として、施設介護従事者と同様の「EPA介護福祉候補者」、「技能実習」、「特定技能」まで拡大する。2025年度の実施をめざす。


指針で介護離職防止を要請 経済産業省

経済産業省は26日、企業による仕事と介護の両立に関する取組みを推進するため、全社調査の実施などを要請する指針を策定した。被介護者の要介護度や同居状況などの実態を、全従業員対象のアンケートや個別の聴取りにより把握するよう求めている。このほか、両立支援にあたる専任役員の設置、経営陣の積極的な関与、従業員へのプッシュ型の情報提供、外部専門家の活用、相談窓口の設置なども求める内容となっている。


企業の障害者雇用100万人突破

2023年に全国の民間企業で雇われた障害者は110.7万人(18年の前回調査から25.6万人増)となったことがわかった(「障害者雇用実態調査」27日厚生労働省発表)。内訳は身体障害52.6万人、知的障害27.5万人、精神障害21.5万人、発達障害9.1万人で、いずれも増加。正社員の割合は身体障害で約6割、その他は2~3割台。平均賃金は身体障害で23.5万円、その他は13万~14.9万円。


社員の健康増進を図る中小向け補助金創設

厚生労働省は2024年度、社員の健康増進を促す中小企業に対して補助金を出す。理学療法士ら専門家による体力チェックや運動を実施するなどした場合に、費用の4分の3を給付(上限100万円)するもので、対象となる労働者の年齢は問わない。5月にも実施計画の受付を開始し、審査を経て補助を決定する。


過労死等防止対策大綱見直し案が示される

厚生労働省は19日、過労死等防止対策大綱の見直し案を示した。繰り返し過労死を発生させた企業に再発防止計画提出を求めるなどの指導強化、精神障害で労災認定を受けた労働者の勤務先企業に対する労働基準監督署によるメンタルヘルス対策の指導実施、フリーランス保護のため仕事の発注者側に対し配慮させる施策の推進、過労死防止の調査を行う重点業種への芸術・芸能分野の追加、勤務間インターバル制度「導入企業15%以上」の目標達成時期の後ろ倒し、などが盛り込まれた。5月に案をまとめ、今夏にも新しい大綱が閣議決定される予定。


「特定技能」受入れ拡大へ

政府は18日、国内の労働力不足を補うためとして、今後5年間の在留資格「特定技能」の受入れ見込み数の枠を82万人とする方針を自民党に示した。枠は5年ごとに設定することとされており、2019年には34万5,150人と設定していたが、新型コロナの水際対策などで受入れが想定を下回り、昨年末時点の在留者数は20万8,462人。


改正育児介護休業法案を閣議決定

政府は12日、育児介護休業法の改正案を閣議決定、国会に提出した。男性の育児休業取得率開示を義務付ける企業を1,000人超から300人超に拡大し、100人超の企業には取得率の目標値の公表を義務付ける。子が3歳になるまでテレワークで働ける環境を整えることを事業主の努力義務とするほか、残業免除は小学校就学前までに延長し、看護休暇の取得理由を緩和する。また、介護離職者を減らすため、40歳となったすべての従業員に介護休業など支援制度を周知することも義務化する。今国会で成立のうえ、改正項目の大半について令和7年4月1日からの施行を目指す。


保育所落選狙い防ぐ ハローワークの書類審査厳格化

育児休業給付の受給期間を延ばすための落選狙いでの保育所の入所申請が相次いでいるため、労働政策審議会雇用保険部会は14日、ハローワークへの提出書類に入所申請日など詳細な内容の記入を義務付け、審査を厳格化する省令改正案を了承した。3月中にも改正し、半年ほど周知期間を設け、2025年4月の入所申請から適用する。