建設業労災保険料 5,771万円徴収漏れ
建設業者が納める労災保険料について、2023~24年度に5,771万円の徴収漏れがあったことが22日、会計検査院の調査で判明した。全国の1,050事業主を対象に申告書などを調べたところ、小規模工事の申告漏れや事務所勤務者の賃金未計上が見つかった。また、40労働局で誤った周知が行われ、本来届出が必要な業者に届出を求めていなかった。検査院は、厚生労働省に着実に保険料を徴収できるよう調査方法の再検討およびマニュアルの改訂を要請。厚労省は、労働局への通知や指導を実施予定で、事業主への周知も徹底を図るとしている。
健保保険料率 過去最高の9.31%に
健康保険組合連合会は25日、2024年度の決算見込みを発表した。加入する1,378組合の平均保険料率は月収の9.31%と、前年度から0.04ポイント上昇して過去最高を記録した。1人当たりの年間保険料も54万146円で最高額に達した。賃上げによる保険料収入の増加などで全体で145億円の黒字となったが、600組合は赤字で、334組合は保険料率10%超の「解散水準」だった。後期高齢者医療制度への拠出金増加や高額な薬剤の使用が支出を押し上げ、保険料収入の伸び率を上回っており、25年度の保険料率は平均9.34%と負担増が続く見通し。
育成就労 介護・建設・外食業など8分野で転籍制限2年
政府は17日、2027年4月から導入される育成就労制度について、本人希望の場合に転籍できるまでの就労期間を、介護、建設、外食など8分野では2年とし、企業は2年目以降昇給など待遇向上策を図ることとする案を有識者会議に示した。その他の宿泊、農業、漁業、林業などの9分野では1年とされた。年内の閣議決定を目指す。
高齢者の就業者数が過去最多930万人
総務省は14日、「敬老の日」にちなみ、高齢者の人口および就業状況を公表した。65歳以上の高齢者が総人口に占める割合は29.4%と、過去最高だった。65歳以上の就業者数も過去最多の930万人(2024年の就業者全体の13.7%)で21年連続の増加となり、特に「医療・福祉」分野では10年前の約2.3倍に増加。また、被雇用者のうち非正規の職員・従業員の割合は76.9%だった。
スマホでの「マイナ保険証」の利用が開始
19日から、スマートフォンに搭載したマイナ保険証を一部の医療機関や薬局で利用できるようになった。利用者は、マイナポータルのアプリを使ってマイナ保険証として登録してあるマイナカードの読取り等を行えば搭載できる一方、国が医療機関や薬局を対象に無料配布したカード読取り機でそのままスマホ読取りにも対応できるものは約3万台と、現時点では対応可能な施設は限られる。
経産省 中小企業向けに生産性向上を支援する新組織を設置
経済産業省は、来年4月をめどに中小企業の生産性向上をサポートする新組織を全都道府県に設ける。中小企業の経営相談窓口「よろず支援拠点」内に設け、飲食、宿泊、小売りなど経営効率化の余地が大きい業種を主な対象とする。経営改善により補助金に頼らず賃上げの原資を確保できるようにするのがねらいで、「デジタル支援ツール」も開発し、来年4月の提供を目指す。
在留資格「経営・管理」要件改正案に日本語能力追加へ
出入国在留管理庁が8月下旬に公表した在留資格「経営・管理」の要件を厳格化する改正省令案について、さらに厳しくする最終調整に入ったことを、政府関係者が明らかにした。資本金や経営経験・学歴、常勤職員数等を引き上げる案に「相当程度の日本語能力」を追加し、申請者または常勤職員のいずれか1人に、国際基準「B2」(中上級者)相当の日本語能力を求める。今年10月中旬にも施行する方針。
日銀 2027年前半から初の賃金統計
日銀は、四半期ごとに公表する全国企業短期経済観測調査(短観)の項目に、2027年前半から「賃金改定率」を盛り込む。企業の賃金設定スタンスを把握する重要性が高まっているためで、所定内給与の前年比の改定率を6・12月の年2回調べ、企業規模や業種別などで平均値を算出し、結果を公表する。調査対象には労働組合がない中小企業も含まれ、既存の賃金統計を補完する。
事業場内最低賃金の引上げと業務改善助成金拡充
厚生労働省は9月5日から、中小企業等が対象となる「業務改善助成金」の制度を拡充した。今回の拡充により、従来は地域別最低賃金との差が50円以内だった対象範囲が、改定後の地域別最低賃金未満まで広がった。また、所定の条件を満たす場合には、賃金引上げ計画の事前提出が省略可能となった。
外国人雇用実態調査結果を公表 厚生労働省
厚生労働省は8月29日、令和6年外国人雇用実態調査の結果を公表した。外国人労働者のうち、10.9%が就労上のトラブルを経験したことがあると回答した。トラブルの内容として多かったのは「紹介会社(送出し機関含む)の費用が高かった」18.6%、「トラブルや困ったことをどこに相談すればよいかわからなかった」14.9%。また、外国人労働者全体の54.8%が、母国に仕送りをしていると回答し、在留資格「技能実習」と「特定技能」の外国人労働者では8割以上だった。年間の仕送り金額の平均は、全体で104.3万円だった。
最低賃金 全国平均1,121円へ
厚生労働省は5日、全国の地域別最低賃金の改定額を集計した結果を公表した。全国加重平均は過去最高の1,121円で昨年度から66円引上げとなった。過去最大の上げ幅。最高額は東京の1,226円で、最低額は高知、宮崎、沖縄の1,023円と、初めて全都道府県で1,000円を超えた。最大の引上げ幅は熊本の82円で、国が示した引上げ目安額64円を39県で上回った。発効日を例年の10月から遅らせる地域が相次ぎ、秋田や群馬は26年3月の予定。
起業外国人の在留資格厳格化へ 10月より
出入国在留管理庁は、日本で起業する外国人のための在留資格である「経営・管理」の取得要件を厳格化する省令改正案をまとめた。今年10月中旬にも施行する。本来の目的から外れた不適切事例が急増していることを受けたもので、資本金要件を500万円以上から3,000万円以上に引き上げ、新たに経営者の経歴や学歴要件を設ける。在留資格の決定時には、原則として公認会計士や中小企業診断士による新規事業計画の確認を義務付ける。経営実態の把握も強化する方針。
氷河期世代支援のための交付金創設
内閣府は、「地域就職氷河期世代支援加速化交付金(仮称)」を26年度に創設し、地方自治体に交付する。来年度予算の概算要求として10億円程度を盛り込む。各自治体は交付金を活用し、正社員化の促進、個別相談、就職希望者と企業のマッチングなどの取組みに充てる。
不正受給1,044億円 雇調金コロナ特例
厚生労働省は27日、コロナ特例の雇用調整助成金について不正受給額が約1,044億6,000万円(2025年6月末時点。緊急雇用安定助成金を含む)、支給決定取消件数は4,820件となったとの集計結果を発表した。コロナ禍における雇調金支給決定額は、約6兆円だった。延滞金を含めた約804億6,000万円が回収済みとなっている。
企業の行政申請 オンラインの新たな窓口へ集約
デジタル庁は、2025年度に企業や個人事業主向けに行政手続きができるポータルサイトの実証版を開発する。開業や補助金の申請、社会保険の手続き、政府調達の入札など、これまで各府省がそれぞれ整備してきたシステムを連結させ、新たなサイトに窓口を集約する。基本情報は一度登録すれば2回目以降登録不要とし、一度作成した書類をクラウド上に保存し別の手続きで使えるよう「電子ロッカー」を設ける。26年度以降に正式版を提供する。
iDeCo掛金上限引上げ 27年1月より
厚生労働省は、今年6月に成立した年金改正法による個人型確定拠出年金(iDeCo)の拠出限度額引上げについて、引上げ時期を2027年1月からとする方針を固めた(引上げ額の7,000円は25年度税制改正大綱に明記)。引上げ後の上限額は、会社員は企業年金の有無にかかわらず月62,000円。企業年金ありの会社員の場合、現状のiDeCoと企業年金の合計月55,000円(かつiDeCoは月2万円が上限)が月62,000円(iDeCoの上限は撤廃)となり、企業年金なしの会社員の場合、月23,000円から月62,000円となる。自営業者らは、国民年金基金との合計月6万8,000円から7万5,000円となる。
同一同一指針見直しの論点案を提示 厚生労働省
厚生労働省は8日、同一労働同一賃金の施行後5年見直しにあわせて検討中のガイドラインの改訂(時期未定)に向けた論点案を労働政策審議会の部会に示した。非正規労働者の待遇改善をさらに進めるため、待遇差に関する項目について追加・見直しを検討する。追加項目は、退職金、住宅手当、無事故手当、夏季・冬季休暇、家族手当、褒賞など。見直しを検討する項目は、賞与や病気休暇。また、正社員の待遇引下げに関する記載も、見直しを検討する。
労政審、次期建設雇用改善計画を年度内策定へ
厚生労働省は、2025年度に満了となる現行計画に代わる次期建設雇用改善計画を26年度からの5年間を対象に策定する。人手不足や外国人労働者、熱中症対策などを論点とし、業界団体や労組の意見を踏まえ、年内に素案をまとめる予定。9月から具体的議論を進め、26年3月末の正式決定を目指す。
厚労省 建設業向けに1年単位変形労働時間制の導入支援パンフ作成
厚生労働省は、建設業での1年単位の変形労働時間制導入に向けたパンフレットを作成した。猛暑や積雪など建設業特有の事情を踏まえ、労働時間を年間を通じて柔軟に設定できる利点を紹介。制度の概要や労働時間設定例、時間外労働規制への対応策も示した。
厚労省 労働時間制度や契約の在り方を議論
厚生労働省は2025年8月6日、第118回労働政策審議会労働条件分科会を開催し、労働条件に関する重要課題について審議を行った。分科会では、労働時間制度や労働契約の在り方など、働き方改革を進める上での論点が議論された。今後の制度設計や法改正に向けた基礎資料として活用される見通し。
社会保険労務士法人大谷労務