新着情報

2年連続でマクロ経済スライドを発動

厚生労働省は、2020年度の公的年金支給額を2019年度比で0.2%引き上げると
発表した。マクロ経済スライドの適用により、本来の年金額の伸び率0.3%が
0.2%に抑えられる(調整率マイナス0.1%)こととなった。年金額を抑える
マクロ経済スライドは、2015年度、2019年度に発動されており、2年連続での
発動は2004年の制度導入以来初となる。

文化庁が日本語能力の共通指標案をまとめる

外国人材の受入れ拡大に合わせて、文化庁の文化審議会は24日、日本語の習熟度
を6段階で示す指標を大筋でまとめた。「読む」「聞く」「書く」「話す(やりとり)」
「話す(発表)」の5つの言語活動ごとに、各段階(習熟度に応じた6段階)で何が
できるかを定義づける。外国人が日本語を学ぶ際の目安にしたり、企業が外国人材
の日本語能力を客観的に把握したりするのに役立てる。21年度末に最終的な取り
まとめをする。


育休夫の3人に1人が、家事・育児2時間以下の「とるだけ育休」

子育て支援アプリを提供しているコネヒト株式会社の調査で、育児休業を取得中の男性の3人に1人は、家事・育児に関わる時間が1日2時間以下の「とるだけ育休」状態であることがわかった。夫が育休を取得した508人に家事・育児時間を尋ねたところ、「1時間以下」「1時間超2時間以下」が計32.3%だった。最多は3時間超5時間以下の20.9%。家事などに不慣れだったり、目的意識が低かったりするのが主な理由。「ただ取得するのではなく、出産前に夫婦で分担方法やメリットを話し合い、充実した育休にすることが必要」と指摘している。


経団連が春闘に向け、「ベア容認、脱日本型雇用」の指針

経団連は21日、今年の春闘で経営側の指針となる経営労働政策特別委員会(経労委)報告を公表した。7年連続でベースアップを容認する方針を打ち出す一方、新卒一括採用と終身雇用、年功序列を柱とする日本型雇用制度の見直しを求め、海外では一般的となっている、職務を明確にして働く「ジョブ型」雇用も広げるべきだと提起した。春季労使交渉は、28日に開く経団連と連合の労使トップ会談から始まり、3月11日の集中回答日に向けて、個々の労使が交渉を進める。


大企業で月80時間超の残業、依然約300万人~総務省調査

総務省の調査で、大企業の残業に罰則付き上限が導入された2019年4月以降も月80時間超の残業をしている人が推計で約300万人に上ることがわかった。部下の仕事量が減ったしわ寄せで、中間管理職などの残業が高止まりしているとみられる。働き方改革関連法の施行で、大企業は昨年4月から従業員の時間外労働を年720時間以内にすることが義務づけられた。月100時間を超えてはならず、2~6カ月平均で月80時間以内にしなければならない。建設業など一部業種を除き、違反があれば30万円以下の罰金か6カ月以下の懲役を科せられる。同様の規制は今年4月からは中小企業にも適用される。


「扶養控除の対象見直し」海外に住む家族について23年より新ルール

政府は、通常国会に提出する20年度の税制改正法案において、海外に住む家族を扶養控除対象とすることを制限する見直し策を盛り込む方針を固めた。16歳以上の海外に住む家族のうち、30歳以上70歳未満の家族については扶養控除の対象外とする。留学生や障害者らは現行同様控除対象となるように配慮したうえで、23年より新ルールに移行する。


公益通報者保護制度を見直し 政府が改正案提出方針

政府は、内部通報者の保護の強化を柱とする公益通報者保護法改正案を通常国会に提出する方針を固めた。常時雇用する労働者の数が301人以上など一定規模以上の企業に対し、受付窓口の設置や新たな仕組みの周知など、内部通報体制の整備を義務付ける。それより小さな企業については、事務負担などを踏まえて努力義務とする考えが示されている。


「要介護認定」、更新認定の上限を見直し~有効期間最長48か月に

厚生労働省は、「要介護認定」の有効期間(最長36か月)について、前回の認定時から要介護度に変化がない場合には最長48か月に延長する。今後も認定件数の増加が見込まれる一方、認定現場の人員不足が生じていることから、有効期間を延ばして審査の頻度を減らすことがねらい。関連制度を見直し、21年度にも実施する。


士業の個人事業所 厚生年金の適用対象に

厚生労働省は、弁護士や税理士、社会保険労務士などの士業の個人事業所の従業員を厚生年金の適用対象とすることを明らかにした。対象者は約5万人の見通しで、適用業種が見直されるのは約70年ぶりとなる。今年の通常国会で改正法案を提出し、2022年10月からの適用を目指す。


同一労働同一賃金への対応「28%が未対応」

厚生労働省の調査結果によると、28%の企業が「正規と非正規の待遇差解消に取り組んでいない」と回答した。また、待遇差解消に取り組んでいる企業は41%で、「正規と非正規の対象がない」と回答した企業は29%だった。


来年4月から雇用保険料率引下げへ

厚生労働省は、2021年4月から一定の条件を満たした場合に雇用保険二事業の保険料率を引き下げて0.25%とできるように規定を改めることを明らかにした。育児休業給付などの企業の負担を軽減するのが狙い。今年の通常国会で雇用保険法などの改正案を提出する方針。


未払い賃金の時効「3年」案

厚生労働省の労働政策審議会で、社員が未払い残業代などを会社に請求できる期間は「過去2年分」とする労働基準法の規定を「3年分」に延ばす案が示された。来年4月施行の改正民法にあわせ、労働者側は5年に延ばすことを要求していたが、使用者側は2年の現状維持を主張。折衷案の3年が示された。労使は後日、この案に対して意見を出すこととしている。


確定拠出年金の拡大案を了承

政府の社会保障審議会は、確定拠出年金の見直し案を示し、了承された。主な改正内容は、(1)すべての会社員がイデコに入れるようにする、(2)確定拠出年金に加入できる上限年齢(60歳未満)をイデコは65歳未満、企業型は70歳未満まで延長する、(3)確定拠出年金の受給開始時期(60歳~70歳)を60歳~75歳まで拡大する――の3つ。


障害者の雇用率2.11%

厚生労働省は、今年6月1日時点の民間企業で働く障害者が56万608人(前年比4.8%増)で過去最多となったと発表した。従業員に占める雇用率も2.11%と過去最高となったが、法定雇用率2.2%は未達となっている。