新着情報

アスベスト訴訟 国の損害賠償義務が確定

建設アスベスト集団訴訟(東京訴訟)について、最高裁は14日付で、原告側・国双方の上告を棄却し、一人親方などを含む建設作業員への国の損害賠償義務が初めて認められることとなった。また、建材メーカーへの賠償請求についての一部の上告は受理したため、メーカーの責任を認めなかった東京高裁判決が見直される可能性がある。係属中の同種の訴訟でも救済の範囲が広がる可能性がある。

アスベスト労災 新たに749事業所を公表

厚生労働省は16日、2019年度にアスベストによる疾患で労災認定された人や特別遺族給付金の対象となった人が働いていた992事業所の名称・所在地・作業状況等を公表した。新たに749事業所が公表対象となっている。


中小企業関連税制~2021年度与党税制改正大綱

自民、公明両党が2021年度の与党税制改正大綱を発表した。新型コロナウイルスの影響による負担を配慮する内容となっている。中小企業関連では、1.21年3月に期限を迎える中小企業の法人税率を軽減する特例措置を2年延長、2.後継者不足や業績悪化による経営基盤や競争力を強化する措置(合併や買収後に発生する隠れ債務に対応するために準備金を積み立てる場合の法人税額の圧縮)、3.合併や買収の効果を高める設備投資の後押し(投資額の最大10%を法人税から控除)、4.新規採用で給与総額が前年度より1.5%以上増えた場合は増加分の15%、2.5%以上増えた場合は増加分の25%を法人税から控除等がある。


中小の資金繰り対策要件緩和

経産省は、中小事業者向けの資金繰り対策としての無利子・無担保融資の対象要件を緩和すると発表した。また、持続化給付金や家賃支援給付金の申込受付期限を1月15日から同月末まで延長すると発表した。無利子・無担保融資は前年比の売上が15%減の事業者だけでなく、直近6カ月の平均が前年より減少した場合も対象とする。持続化給付金では申請の締切りを半月延ばす。家賃支援も同様の対応を取る。


在籍出向に助成金を新設

厚生労働省は、在籍出向を支援するための助成金を新設する。出向元・出向先の賃金負担、出向契約手続や就業規則の見直しに伴う経費などについての支援を検討する。雇用調整助成金は出向でも支給対象となるが、助成率や上限額が低く、出向先が対象にならず使いにくいとの指摘に対応したもの。詳細を詰め、来年3月ごろから運用を開始する方針である。


失業率3.1%に悪化 雇用情勢へのコロナの影響続く

総務省が発表した10月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0.1ポイント上昇して3.1%となり、2か月ぶりに悪化した。一方、厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率(同)は1.04倍で、前月から0.01ポイント上昇。1年6か月ぶりに改善したが、低水準が続く。新型コロナが影響した解雇や雇止めが11月末までに7万4,000人を突破するなど、厳しい雇用情勢が続いている現状が浮き彫りとなった。


雇用増の中小企業の法人税を減税 政府・与党、賃上げ税制を見直

政府・与党は、雇用を増やした中小企業の税負担を軽減する方針を固めた。従業員の賃金を引き上げた企業の法人税を軽減する「賃上げ税制」の適用要件を見直し、賃上げがなくても人員を増やすなどで企業全体の給与総額が1.5%以上増えれば、増加分の15%を法人税から差し引く。10日にまとめる来年度の与党税制改正大綱に盛り込む。


不妊治療のための環境整備で助成金 仕事との両立目指し政府方針

内閣府の子ども・子育て本部と厚生労働省による検討チームは、不妊治療と仕事を両立するための支援策をまとめた取組み方針を公表した。新たに治療のための休暇制度を導入したり、時差出勤等の柔軟な働き方を整備したりした中小企業に対する助成金制度を作り、不妊治療を受けやすい職場環境を整備する。助成金額や具体的な制度内容について今後さらに検討し、2021年度からの支給を目指す。


育休中の社会保険料、免除対象を拡大 厚労省が新制度案提示

厚生労働省は、社会保障審議会の医療保険部会で、育児休業中の社会保険料の免除対象を拡大し、同じ月の中で通算2週間以上の育休を取得した場合も免除の対象とする新制度案を示した。現行制度における、月末時点で育休をしていなければ免除を受けられない一方で月末の1日だけ取得すれば全額免除されるという不公平感を解消し、タイミングを考慮せずに育休を取得することを可能にすることで、男性の育休取得を促す。


雇調金特例措置を2月末まで延長 感染再拡大受け政府方針

政府は、12月末で期限を迎える雇用調整助成金の特例措置について、来年2月末まで、日額上限(15,000円)や助成率(中小企業で最大100%、大企業で4分の3)を現行水準のまま維持する方針を固めた。新型コロナウイルスの感染の再拡大を受けたもので、特例の延長は3回目。関連経費を2020年度第3次補正予算案に盛り込む。


ブラック研修による新入社員自殺、東京地裁で和解が成立

製薬会社の新入社員だった男性が自殺したのは新人研修中の心理的負荷が原因だとして、両親が同社や研修を受託していた会社などに損害賠償を求めた訴訟について、東京地裁で和解が成立したことを遺族側が明らかにした。男性は、研修で過去のいじめ被害や吃音を同僚の前で告白するよう強要された約1か月後に自殺。中央労働基準監督署が「嫌がらせなどに該当する強い心理的負荷があった」として労災認定していた。


75歳以上の医療費 2割負担で年平均3.4万増に

厚生労働省は、75歳以上の後期高齢者が支払う医療費の窓口負担割合を現行の1割→2割に引き上げた場合、1人当たりの自己負担額が年3.4万円増える(8.1万円→11.5万円)との試算を示した。政府は医療保険部会や全世代型社会保障検討会議の議論を踏まえ、年内に2割負担引上げの所得基準を決める方針。


不妊治療助成制度 所得制限を撤廃 今年度内に利用開始へ

政府は不妊治療への助成金制度の拡充について、所得制限を撤廃する方針を固めた。また、助成額の増額や助成を受けられる治療回数の制限の見直す案を検討し、今年度内の利用開始を目指す。菅首相が掲げた不妊治療の保険適用が実現するまでの間は現行の制度を拡充して対応するとしている。


大卒内定率69.8% リーマン・ショック以来の下げ幅に

来春卒業予定の大学生の就職内定率が、69.8%(10月1日時点)で前年同期比7.0ポイント減だったことが文部科学省、厚生労働省の調査で明らかになった。この時期に70%を切るのは5年ぶり、リーマン・ショック後の2009年(7.4ポイント減)に次ぐ下げ幅だった。


約3割の企業が在宅勤務導入、深夜労働禁止を求める声も

厚生労働省は、2万社を対象にしたテレワークに関する実態調査の結果を公表し、在宅勤務を導入している企業は約1,290社(34%)だった。そのうち従業員1,000人以上の企業は75%に上ったが、99人以下の企業では18%にとどまった。また、テレワークについて企業の約6割が時間外労働、約4割が深夜労働を認めている一方で、働き手の4割が深夜労働の原則禁止を求めていることが明らかになった。同省は今後、指針を見直す必要性などを検討するとしている。


企業年金制度 確定給付併用の確定拠出年金 掛け金上限5.5万円に

厚生労働省と財務省は、確定給付型と併用する場合を対象に、確定拠出年金の掛け金の上限を引き上げる方針とした。現状月2万7500円の枠を確定給付と合わせて5万5000円とする。すでに合計の掛け金が5万5000円を超える場合については、拠出方法を変えない限り、枠を超えた状態を容認する経過措置を盛り込む方針。与党税制調査会で議論し、2022年度以降の導入を目指す。


父親の産休 「2週間前申出で可能」案

厚生労働省は、父親の「産休」に関する新制度について、2週間前までに申し出れば休める新たな休業の枠組みをつくる原案を審議会に示した。原案では、子どもの生後8週までの間に、父親が合わせて4週間程度休業を分割して取得できるようにする。


休業支援金 バイトも対象

厚生労働省は、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」について、シフトが入らなくなったアルバイトらも支援対象になると指針で明確にした。休業前に6か月以上にわたって月4日以上の勤務が確認でき、新型コロナの影響がなければ同様の勤務を続けさせていたと会社が認めていた場合や、労働条件通知書に週あたりの勤務日数が書かれている場合は支給対象と明記。これまで不支給とされた人も再度申請できる。


2017年大卒の離職率32.8%

厚生労働省は、2017年に大学卒で就職した人のうち3年以内に仕事を辞めた人の割合が32.8%(前年比0.8ポイント増)だったと発表した。高卒は39.5%(前年比0.3ポイント増)で、3年連続で40%を下回った。


有給取得率が過去最高に

厚生労働省が発表した就労条件総合調査によると、2019年の年次有給休暇の取得率が56.3%(前年比3.9ポイント上昇)となり、過去最高となったことがわかった。平均取得日数は10.1日で0.7日増。