育成就労制度の省令改正素案示す
政府は6日、「育成就労」の関係省令を議論する有識者懇談会を開催し、送り出し機関に支払う手数料の上限や、地方企業の受入れ枠を拡大して都市部への労働者の集中を回避する案を示した。2025年夏までの省令改正を目指す。また、制度の基本方針を議論する有識者会議も開催した。基本方針は3月に決定予定。育成就労制度は、2027年までに始まることとなっている。
2025年度の公的年金支給額 1.9%引上げ
厚生労働省は24日、2025年度の公的年金支給額を発表した。物価や賃金の伸び率を反映し、24年度から1.9%引き上げられる。増額は3年連続。「マクロ経済スライド」も3年連続で適用されるため、引上げ率は賃金の伸びを0.4ポイント下回る。
労働安全衛生法の改正要綱 答申
厚生労働省の労働政策審議会安全衛生分科会は27日、労働安全衛生法の改正要綱を決定し、答申した。保護の対象にフリーランスを含む個人事業者を追加することや、ストレスチェックの実施義務を従業員50人未満事業所にも拡大すること、高齢者の労災対策の実施を努力義務とすることなどを盛り込んだ。今通常国会に法案を提出する方針。
厚生年金加入の企業規模要件撤廃、2035年に先送り
厚生労働省は29日、自民党の会合に、パート労働者の厚生年金加入要件のうち、企業規模要件の撤廃時期を2035年とする案を示した。24日の会合で示した2029年からとする案に、自民党内から中小企業の負担増に懸念の声が出て、先送りした。また、対象拡大は2段階ではなく4段階で進め、「27年10月から36人以上」、「29年10月から21人以上」、「32年10月から11人以上」、35年10月に完全撤廃とすることで時期を遅らせる案とした。今通常国会に提出予定の年金改革法案に盛り込む方針。
フリーランスも安衛法の対象に
厚生労働省は17日、労働安全衛生法などの改正に向けた報告書をとりまとめた。フリーランスを新たに安衛法の対象とし、労働災害対策を進める。フリーランスが労災で4日以上休んだ場合、発注者側に労働基準監督署への報告を求める。ストレスチェックは、従業員数50人未満の企業に実施義務を拡大する。今後、関連する法律の改正案を準備する。
基礎年金底上げ判断 2029年以降に先送り
厚生労働省が通常国会に提出予定の年金改革法案には、厚生年金の積立金を活用した基礎年金の底上げ策導入を盛り込むが、追加の国庫負担が必要となることなどから、2029年以降に実施を判断する。厚生年金の適用拡大は、106万円の壁となる賃金要件を撤廃し、従業員51人以上の企業規模要件を段階的に廃止する。130万円の壁は連続2年は年収130万円以上となっても扶養にとどまれる現行の対応を恒久化する。在職老齢年金の減額基準は、2026年4月から62万円に引き上げる。厚生年金保険料は、2027年9月から上限等級を月収65万円から75万円に引き上げる。
ネットで年金相談 始まる
日本年金機構は、「ねんきんネット」で年金相談を受け付けるサービスを始めた。スマートフォンやパソコンから気軽に相談できるようにし、海外在住者や身体障害者、電話相談が困難な難聴者を対象に6日から開始し、状況を見ながら体制を強化する。ねんきんネットと連携したマイナポータルなどからログインし、質問内容を入力すると、1~2週間後に回答が届く仕組み。
倒産11年ぶりに1万件超え
東京商工リサーチは14日、2024年の全国の倒産企業(負債総額1,000万円以上)が11年ぶりに1万件を超えたと発表した。円安による物価高や人手不足に伴う人件費上昇などのコスト増が企業収益を圧迫し、幅広い業種で倒産件数が増加した。2024年の倒産件数は前年比15.1%増の1万6,000件、増加は3年連続で、1万件超えは2013年以来となる。
賃上げ税制「過大控除」 教育訓練費増を超える214億円
会計検査院は15日、賃上げ促進税制のうち、従業員の教育訓練費を上乗せした企業に対して法人税の控除が行われる制度を調べたところ、2018~2021年度に税控除された企業の約8割に当たる延べ9,812社が訓練費増額分を超える控除を受けていたことがわかったとして、経済産業省と財務省に検証と見直しを求めたことを発表した。訓練費の増額以上となる計214億円の税控除が行われていた。
在職老齢年金制度の見直し 来春で検討
厚生労働省は、在職老齢年金制度の見直しについて、時期を2026年4月からとする方針を固めた。厚生年金減額の基準額を、現在の賃金と厚生年金の合計が月50万円から62万円に引き上げる方向で調整している。年金制度改革関連法案に盛り込み、24日に召集される通常国会への提出を目指しており、法案の提出は3月以降になる見通し。
「障害者就労支援士」資格新設
厚労省は、障害者の就労を支援する人向けに資格を新設する。実務経験を3年以上持つ人や「ジョブコーチ」(障害者の職場適応を支援する人)の養成研修受講者に受験資格を与える。2月に開く有識者の作業部会で報告書を取りまとめ、早ければ28年度からの開始を目指す。当面は民間資格として運用し、将来的に国家資格化も検討する。
25年度 中小企業の半数が賃上げ予定 日本商工会議所調査
日本商工会議所の調査(12月12日~18日に実施、全国1,932社が回答)によれば、2025年度に賃上げを予定している企業は計48.5%だった。「現時点では未定」は26.1%で、「賃上げは行わない予定」は25.3%。業績の改善を伴わない「防衛的な賃上げ」は7割弱を占めた。また、賃上げ予定企業の25年度の賞与を含む給与総額の引上げ率は「3%以上」が計48.3%だった。
イデコ拡充 加入可能年齢等引上げ
厚労省は26日、私的年金の拡充策をまとめた。イデコについて、加入可能年齢の上限の引上げ(65歳未満から70歳未満へ)、拠出限度額(月額)の引上げに加え、加入要件も緩和し、以前からイデコ等に加入している場合、60歳以上で保険料納付期間を満了した場合でもイデコに加入できるようにする。2025年の通常国会に関連法案を提出する。
2025年度雇用保険料率 0.1%下げ
厚生労働省は23日、労働政策審議会雇用保険部会で2025年度の雇用保険料率を24年度から0.1%引き下げる案を示し、了承された。失業等給付の料率を下げ、全体で1.45%にする。雇用保険料率が下がるのは17年度以来、8年ぶり。
年金制度改革の報告書案取りまとめ
厚生労働省の社会保障審議会年金部会は、24日に年金制度改革の報告書案を取りまとめた。パート労働者の厚生年金の加入拡大(「106万円の壁」撤廃)、在職老齢年金制度の見直し、標準報酬月額の上限引上げ、遺族厚生年金の男女差解消等を盛り込んだ。基礎年金の給付水準底上げ策は、結論を先送りした。今後も調整を続け、来年の通常国会への関連法案提出を目指す。
東京都 カスハラ条例の指針を公表
東京都は25日、カスタマーハラスメント(カスハラ)防止条例に基づく新たな指針を公表した。カスハラ行為の具体例や企業側対応のポイント等を示し、2025年4月から施行される条例の実効性を高めるねらい。
与党税制改正大綱決定 所得税非課税枠123万円に
2025年度の与党税制改正大綱の概要が判明し、自公両党が合意した。年収の壁引上げについては、25年分から123万円への引上げを明記する。ほかに、19~22歳の子を持つ親の「特定扶養控除」における子の年収要件の150万円以下への緩和、高校生の子の扶養控除の現状維持、子育て世代や若い夫婦向けの住宅ローン減税措置の延長、23歳未満の子を扶養する場合の生命保険料控除額の引上げ、会社員がイデコと企業型DCを併用した場合の月合計限度額の引上げなどを盛り込む。
大卒就職率76.5% 3年連続上昇
文部科学省による2024年度学校基本調査(確定値)の結果が18日に公表され、2024年3月に大学を卒業した学生の就職率は76.5%(45万1,794人)だった。昨年度より0.6ポイント増加となり、3年連続で上昇した。
子どもの介護も介護休業の対象 厚労省基準明示方針
厚生労働省は、企業が介護休業を認定する際に使用する「判断基準」について、子どもの介護も対象と明記する方針を固めた。現在も基準を満たせば取得可能だが、現行の基準に子どもに関する記載はなく、「医療的ケア児」や障害児を育てる労働者から、申請しづらいとの声が相次いでいた。年内に有識者研究会を発足させて見直し案を検討し、来年度からの運用を目指す。
基本給 1992年以来の高い伸び率
厚生労働省が6日に発表した10月の毎月勤労統計(速報値)によると、基本給などの所定内給与が26万5,537円(前年同月比2.7%増)で、1992年11月以来32年ぶりの高い伸びとなった。10月からの最低賃金引上げの効果が出た。一方、実質賃金は横ばい(前年同月比0.0%)となった。
社会保険労務士法人大谷労務