新着情報

36協定届の本社一括申請 手続き簡素化へ

厚生労働省は、36協定届の手続きを簡素化し、本社がまとめて1回で申請できるようにする。これまでは事業所ごとに所轄の労基署に届け出るルールで、協定内容が同じ場合のみ本社一括申請が可能だった。厚生労働省の審議会で議論のうえ、23年度中にも通達や省令改正などを見直し、適用する。


大企業の賃上げ率 30年ぶりの高水準

経団連は4日、2023年春闘の最終集計結果を発表した。大手企業の賃上げ率は3.99%で、30年ぶりの高水準となった。物価上昇や人材確保への対策が理由に挙げられており、2024年以降も高い水準の賃上げが続くとの見方がされている。


国家公務員給与 29年ぶり大幅引上げを勧告

人事院は7日、2023年度の行政職の国家公務員の給与について、月給とボーナスを引き上げるよう国会と内閣に勧告した。月給で前年比0.96%増の引上げ幅は29年ぶりの高水準。ボーナスは前年より0.1カ月分増とした。勧告には、在宅勤務等手当の新設や、フレックスタイム制の一般職員への拡大も盛り込まれた。


白ナンバーのアルコール検知器による飲酒検査 12月から義務化

警視庁は8日、「白ナンバー」の車両を使用する事業者へのアルコールチェック検知器によるドライバーの飲酒検査を、12月1日から義務化することを正式発表した。白ナンバーを5台以上か、定員11人以上の車を1台以上使う事業者が対象となる。道路交通法施行規則の改正によるもので、2022年10月より開始予定だったが、世界的な半導体不足の影響による検知器の安定供給困難により延期されていた。


今年度の最低賃金見通し 平均1,002円で初の4桁に

今年度の最低賃金を議論してきた国の審議会は、28日、引上げ額の目安を全国平均で41円と決めた。全国平均が現在の961円から1,002円になり、初の1,000円台に到達する見通しとなった。今後、この目安をもとに各都道府県の審議会で議論して決定し、10月頃から適用される見通し。


マイナ保険証未取得者の資格確認書 上限5年に

政府は、現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に移行する方針を巡り、未取得者に発行する「資格確認書」の運用を見直す。上限1年とした有効期間を5年に延長し、マイナ保険証を持たないすべての人に保険者の職権で交付する。現行の健康保険証の廃止時期を2024年秋から延期するかは判断を留保し、関連データの総点検の結果などを踏まえ、改めて検討するとみられる。


違法残業が14,147事業所に増加

厚生労働省は3日、2022年度に全国の労働基準監督署が長時間労働の疑いで立入り調査した33,218事業所のうち、43%にあたる14,147事業所で違法な時間外労働が見つかり、是正勧告を行ったことを発表した。コロナ禍で休業する事業者が多かった2021年度に比べ、大きく増加した。5,247事業所では、過労死ラインとされる月80時間超の残業が行われていた。


女性・シニアの就業率最多

総務省が21日に発表した2022年の就業構造基本調査によると、25~39歳の女性で働く人の割合が81.5%と過去最高を記録した。また、未就学児の育児をしている女性のうち、仕事と両立している人の割合が73.4%と過去最高だった。65~69歳男女の有業率は50.9%で初めて5割を超え、70~74歳は33.3%と過去最高を更新した。今回、本業がフリーランスの人も初めて調査したところ209万人で、その他に副業としてフリーランスで働く人は48万人いた。。


最低賃1,000円台へ 最終調整

中央最低賃金審議会は、最低賃金(時給)を全国平均で1,000円台に引き上げる方向で最終調整に入った(現在の全国平均は961円)。引上げ額は39円(前年度比4%超)となる見通しで、過去最高額となる。28日の会合で決定をめざす。


男性の育休取得率の公表義務拡大へ

従業員1000人超の企業に年1回、公表を義務付けている男性の育休取得率について、政府は、300人超に広げる案を検討する。対象拡大により男性の育休取得率を2025年までに50%、2030年までに85%にする目標達成に向け、改善を後押しする考え。中小企業向けに代替要員確保の支援策も拡充する。2024年の通常国会に、育児・介護休業法の改正案提出を目指すとしている。


最高裁、定年後再雇用の基本給減差戻し

定年後再雇用の際に基本給を減額したことの妥当性が争われた訴訟で、最高裁第一法廷は20日、正社員と再雇用者の間の「不合理な格差」に基本給が含まれ得るとし、判断にあたっては基本給の性質や支給目的等を踏まえて考慮、評価すべきとする初判断を示した。「基本給が定年退職時の6割を下回るのは不合理」とした二審・名古屋高裁判決については検討が不十分だとし、差し戻した。


介護事業所に毎年の経営報告を義務化

厚労省は、来年度より、国内で介護保険サービスを提供する全事業所を対象に、収支や人件費、職員数などの経営情報を毎年報告するよう義務付ける。今年5月に成立した改正全世代型社会保障制度関連法で決まった措置。収集した情報は、物価高騰などで経営が悪化した際の支援策や職員の処遇改善策の検討に用いるとしている。


退職金不支給の記述を削除 モデル就業規則

厚生労働省は、7月、モデル就業規則を改定し、「自己都合による退職者で、勤続○年未満の者には退職金を支給しない」との規定を削除した。勤続年数の少ない自己都合退職者に対するこのような規定が転職の障壁となっているとの指摘への対応で、成長産業への労働移動につなげるねらい。


物価高に追いつかず5月の実質賃金は前年比1.2%減

厚労省が7日に発表した5月の毎月勤労統計調査(速報)によると、名目賃金に当たる現金給与総額は前年比2.5%増の28万3,868円だったが、物価を考慮した働き手1人当たりの実質賃金は、同1.2%減少した。減少は14カ月連続。春闘効果で賃上げ率は30年ぶりの高水準になったが、物価の伸びに追いついていない状態が続いている。


健康保険証、廃止後も1年有効とみなす経過措置

2024年秋にも廃止が予定されている健康保険証について、厚生労働省は11日、廃止から1年間は一律で保険証が有効となるよう対策をとる考えを示した。2025年秋より前に有効期限が切れる国民健康保険や後期高齢者医療制度の保険証について、各保険者に対応を要請する方針。


「職場トイレの使用制限は違法」最高裁が初判断

性同一性障害の経済産業省職員が職場の女性用トイレの使用を不当に制限されているとして撤廃を求めていた訴訟で、最高裁は、使用制限に問題はないとした人事院の判定を違法と判断した。性的マイノリティの職場環境をめぐる上告審判決としては初のもの。


5月の有効求人倍率は低下、失業率は横ばい

厚生労働省が6月30日に発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)が1.31倍(前月比0.01ポイント減)と、2カ月ぶりに低下した。昨年12月に1.36倍まで上昇し、今年に入り下落傾向が続くが、新規求人数は前年同月比で3.8%増えていて雇用情勢が悪化しているとはみていないとする。同日の総務省発表によると、5月の完全失業率(季節調整値)は2.6%で前月から横ばいだった。


今年度の最低賃金 議論開始

厚生労働省の中央最低賃金審議会は6月30日、今年の最低賃金の引上げ額の目安を決める議論を開始した。今後は、7月下旬頃の同審議会による答申を踏まえて、8月頃各都道府県の地方最低賃金審議会が実際の引上げ額を決め、10月から適用される。政府が目指す初の「全国加重平均1,000円」に届くかが焦点。


認知症患者に暗証番号不要のマイナカード

総務省は4日、認知症などでマイナンバーカードの管理に不安のある人を対象に、暗証番号を設定しなくても交付できるよう運用を変更する方針を明らかにした。代理人や高齢者施設の職員の負担を軽減する狙いもあり、このカードでは用途が保険証や本人確認書類に限られ、マイナポータルや証明書のコンビニ交付サービスなどは利用できない。11月以降に交付を受ける人から対応を始める方向で検討中。


介護休業・介護休暇 社員への周知を義務に

厚生労働省の労働政策審議会は、介護休業や介護休暇制度について対象者に知らせることを労使協定により勤続6カ月未満の労働者を介護休暇の適用除外とする仕組みの廃止も目指す。2024年の通常国会への育児・介護休業法の改正案提出を目指す。